この素晴らい作品はエコール・デ・ボザール( Ecole des Beaux-Arts)パリの芸術学校で
1890-1890年代に描かれた画家の作品です。
当店でこれまでにご紹介した絵画の中で一番大きく、そしてとても素晴らしい作品です。
キャンバスにはバスケットに入れた夏の花々が美しく、瑞々しく描かれています。
こちらの絵には画家の構図における大胆な試みが見られます。
花々のバリエーションやアレンジメントの大胆さ。
さらには構図を学ぶためでしょうか、中心から少しそらした場所に描きたいものを大きく置き、
零れ落ちた薔薇をさらに離れた場所で描いています。
あえて、左右対称のバランスを外して挑戦的に描かれた作品となっています。
また、色彩の濃淡により深い闇を纏ったような背景の中で、
柔らかな光が降り注ぎ、花々が浮かび上がるように巧みに描かれています。
余白が多いにも関わらず、余白を巧みにコントロールして、対象物を惹きたてています。
大胆な美しい挑戦により描かれた素晴らしい絵画です。
おそらく熟達した静物画家によって描かれた作品であろうと思います。
とても重厚に作られた芸術性の高い分厚い木製フレームには、
デコラティブなフローラルのモールディングが施されています。
わずかに小さなチップがありますが、しっかりとしたとても良いコンディションです。
こちらはフランス人のプライベートコレクションを譲って頂いた作品です。