1700年代にフランスで大活躍した画家フランソワ・ブーシェ(1703-1770)の絵画のよう!!
雲の上で戯れる天使たちを描いた油絵です。
フランソワ・ブーシェが活躍していたと同時期に描かれた油絵となります。
フランソワ・ブーシェの天使画と酷似していますが、筆にラフさがみられますので、
彼が描いた数えきれないほどの下絵か、もしくは工房作か追随者の作品か。。推測止まりです。
いずれにしましても作者は不明ですが、とても上手な画家の作品であることは確かです。
なぜなら、油絵は銅板に描かれているからです。
銅板とは近代の銅版、陶版とは全く異なりますので、お間違えの無いようにお願いします。
海外の美術的絵画をみましても、銅板油絵作品というのは大変希少なものとなります。
世界中の美術館に展示されている作品からも銅板のものはめったに見つかりません。
また、17世紀後半以降は、キャンバスが普及したことと、銅板がとても高価だったことから
銅板に描くことが少なくなったとのことです。
このようなことから、一般の画家が銅板に描くというのは考えられませんので、
お金持ちが注文主であったことゆえ著名な画家の作品であろうと思う次第でございます。
各国の美術館でも銅板油彩画が展示されることは稀ですので、
今回、このような銅板に描かれた油彩画をご紹介出来たことは奇跡に近いことかと思います。
キャンバスに描かれたものとは異なり、破れや絵の具の剥離、貫入などは全くございません。
また、木板に描かれた絵画は経年変化、保存状態によっては亀裂や欠けなども生じます。
銅板の良いところは、そのような劣化が御座いません。
近年、画面上を保護するための被膜が塗布されていますので、末長く、現状のまま飾って楽しんで頂けます。
銅板の油彩画は、今回の作品のように小ぶりなものが殆どです。
当時、銅板を可能な限り平らにする技術は進みましたが、
大きなサイズとなると、コストも時間もかかったのが理由です。