1800年代フランス製
ルイ16世の王妃マリー・アントワネットは日本の漆(うるし)特有の美しい黒、「漆黒」に魅了され、
漆器のコレクターだったとのこと。
17世紀から18世紀、漆器はヨーロッパの王侯貴族の間で瞬く間に人気となり、
富と権力の象徴として日本の漆黒の漆器を競って買い集めたそうです。
ですが、高価な輸入品である漆器を手に入れたくても、思うように入手が困難であったため、
ヨーロッパ人は漆黒を模した新たな塗装技法を生み出して、漆黒の漆器に似せた模造品を
楽しむようになったそうです。
こちらのシェルフは、その漆黒を模して塗装された「ジャパニング」と称された
艶やかで美しいシェルフです。
立体的、かつ繊細に彫刻された木製のシェルフに施された艶やかな漆黒の塗装は、
本物の漆器には及びませんが、王侯貴族が愛でた美しいお品物です。
小さな塗装の剥離や修復跡がいくつか見られますが、
全体的に艶やかでしっかりとした美しいコンディションです。
とてもレアで美しいシェルフを是非飾ってお楽しみください。